結露発生のメカニズム

空気中には、水蒸気が含まれています。気温が高いほど、たくさんの水蒸気を含むことができます。 気温によって、含むことができる最大の水蒸気の量がきまります。

飽和水蒸気量

(温度によって空気が含むことのできる水蒸気の量)

気温が下がったときに、もともとあった空気中の水蒸気が、その下がった気温のときに含むことができる水蒸気の量より多かった分が、水滴になります。これが結露です。

結露の性質

水蒸気は人には見えない非常に小さな物質で、障子・襖紙・合板及び繊維系断熱材などは通過します。 水蒸気は量が多いほうから少ない方へ動き、押入や壁の中・その他あらゆるところに入り込みます。 押入の布団がかび臭くなるのは、水蒸気が襖から布団を通過して、外壁に面する冷たい壁に触れて結露するからです。布団が断熱材の役目を果たすので、布団より外側の壁は一層冷たくなります。 また空気がほとんど動かないので、結露しても乾きにくい状況になっています。 北側に置いた本棚の裏側で結露が発生し、本がかび臭くなるのも同じ理屈です。

表面結露と内部結露

窓ガラスについた水滴が“表面結露”ですが、これは拭くことができます。それに対して、壁の中や人には見えないところで発生する結露を“内部結露”といいます。内部結露が厄介なのは、カビが表に出てくるまで結露に気づかないとです。 ●内断熱の場合、気密シート(ベーパーバリア)等で水蒸気を壁の中に入れない方法と、壁の中に侵入した水蒸気を外に逃がす構造にする方法があります。しかし、施工が非常に難しいのが現実です。また温度差のある部屋間の壁内での結露の可能性は残ります。 ●外断熱の場合、断熱材の内側(室内側)では、温度低下がほとんど発生しないのと、また居室間の温度差も少ないので内部結露に対しては有利です。しかし、熱橋(ヒートブリッジ)や断熱欠損があれば、結露の発生は高まります。気密工事や換気計画も含めて、正しい施工が必要です。

逆転結露

逆転結露は夏型結露ともいい、結露の発生する場所が冬と逆になります。 例えば、冬は窓の室内側に結露するが、夏は窓の外側に結露する…! 夏、冷房すると室内の水蒸気は減少します。すると湿った外気は室内に入ろうとします。冷房で冷やされた壁内に外の湿気た空気が入り込んで、結露が発生するケースです。 逆転結露は冬の結露に比べれば量的に少ないので、あまり問題ないという説もあります。しかし、気温が高いのでカビ・ダニ・腐朽菌が活発になるので注意は必要だと思います。目にみえないので、なおさら厄介です。 その他に基礎コンクリートが夜になって冷やされて、そこで結露が発生して土台が腐食するという可能性もあります。 外断熱の場合、気密層と断熱層が壁の外にあるので、水蒸気が侵入し にくい構造となっています。 従って、逆転結露に対しても有利です。

カビの発生のメカニズム

カビは真菌と呼ばれ微生物の一種で、空気中に常に存在しています。 条件が揃うと、空気中に漂っている物質にカビの菌(胞子)が付着し発芽します。 菌糸を伸ばし生育を始めます。人に見えるカビは、出芽した胞子です。

※カビは梅雨時などの湿気が多い時期に、北側のジメジメした場所で多く発生します。 ※カビは紫外線に弱く、直射日光が当たる場所では生育できません。 ※上記の発芽の条件のうち、①②③を制御することは、まず困難です。 しかし、④の湿気を 制御することは可能です。結露が発生しない住まいにすれば良いのです。

結露対策

※結露対策には外断熱工法が断然有利です。内断熱工法でも可能ですが、相当な知識・技術・手間がかかります。いずれにせよ、正しい設計と丁寧な施工が求められます。