長期優良住宅とは?

長期優良住宅とは、長期にわたり良好な状態で使用するための措置がその構造及び設備に講じられた優良な住宅のことです。
長期的に使用するための建物構造や充実した設備、一定以上の住戸面積の確保、居住環境への配慮、維持保全の期間や方法を定めているという4つの条件がすべて揃った物件を指します。
長期優良住宅の建築および維持保全の計画を作成して所管行政庁に申請することで、基準に適合する場合には認定を受けることができます。



長期優良住宅の認定基準の概要は以下となります。


劣化対策
構造躯体の耐久性は、100年ほど。長持ちする構造躯体にして、シロアリや、カビ、湿気などで、劣化しやすい内装や外壁などは、途中でリフォームを行うことが前提となります。
そのため、防蟻・防腐・防湿対策をすることで劣化対策を行うことが必要となります。

耐震性
耐震性とは、めったにないような大きな地震が発生した際も基本的には損傷が少なく、強く倒壊しにくい構造にし、補修すれば暮らせるような、継続利用できるよう、損傷のレベルの低減を図ることです。新築では限界耐力計算を行い、安全限界変形1/100(木造は1/40)以下であることなどを確認することが義務づけられています。
建築基準法で想定されている1.25倍の地震が起こっても、壊れることはありません。


維持管理、更新の容易性
維持管理・更新の容易性では、住居の構造躯体は長持ちしますが、内装や設備は10~20年ほどで劣化します。耐用年数が短い内装や設備を、清掃や点検、補修、更新といった維持管理を行うために、メンテナンスが容易な給排水や設備の家にするための必要な条件が整っているかをチェックします。

省エネ性
省エネルギー性とは、必要な断熱性や気密性など省エネルギー対策ができているか、断熱性能をあげて、CO2削減に貢献する家にすることがポイントです。こちらは長期優良住宅ではなくても、ぜひ取り入れてほしい機能です。

居住環境
居住環境とは、見晴らしの良さなど、構造的な面から住み心地の良さを考慮しつつ地域のまちなみと調和した家にすること、条例によって、過ごしやすい街づくりがなされているかどうかです。
住宅が地区計画や景観計画、条例による街の計画、建築協定、景観協定などの区域内にある場合には、これらの内容に適合することが条件となり、一般的には居住環境の維持と向上に配慮されたものであることを指します。

住戸面積
良好な居住水準を確保するために最低限の必要な広さが確保された家を有することです。
2人暮らしの世帯なら、ある程度の広さが必要です。新築、増築・リノベーションともに、マンションは55平米以上、一戸建ては少なくともひとつの階の床面積が40m2以上、全体で75m2以上あることが条件とされています。
地域の状況によって引き上げられたり、引き下げたりもするそうです。

維持保全計画
新築や増築、リノベーションともに、点検の間隔が10年を越えないことを条件に、将来を見据えて定期的な点検や補修の計画をたてておくことです。
構造耐力上、主要な部分や屋上などの雨水の浸入を防止する部分、給水や排水の設備について点検時期と補修内容を、あらかじめ計画しておけなければなりません。また、地震や台風のときには臨時点検を行うこと、維持保全の継続実施期間が30年以上であることが条件とされています。

可変性
可変性とは、居住者のライフスタイルの変化に応じて、間取りの変更が可能であることを言います。新築では躯体天井高2,650mm以上であること、増築・リノベーションではさらに躯体天井高、または居室天井高2,400mm以上であることが条件となります。

こういった基準を満たし、長期優良住宅に認定された場合、様々なメリットがあります。
例えば、住宅ローン(フラット35)の金利優遇や、住宅取得控除(ローン控除)の拡大、保存登記等の登録免許税の軽減、不動産取得税の基礎控除の拡大、固定資産税の軽減期間の延長、各種補助金が受けられる場合があるったり、将来売却する場合に価格差が発生等といったことがあげられます。

しかしながら、長期優良住宅だからといって高性能住宅とは限りません。認定基準をクリアするだけではなくて、その後の計画的なメンテナンスを実行し、より長く快適な住宅環境を維持できるようにしていきましょう。