気密

気密とは、住宅の隙間を出来る限り減らして空気などの流れを遮断して密閉性を高めることを意味します。
その性能は、床面積当たりどれくらいの隙間があるかを示す「C値」※1で表され、数値が小さいほど気密性が高いことを意味します。
気密性が高いと気圧や温度、湿度の変化の影響を受けにくくなり、省エネ対策にもなります。

例えば、気密性が低い場合、夏は暑い空気が、冬は冷たい空気が隙間から侵入して住宅内が暑くなったり寒くなったりします。
どこからか空気の流れができてしまっていれば、せっかく冷暖房を付けても十分な効果得られず費用がかさんでしまいます。

また同様に、外の湿気を含んだ空気も侵入してきますから、湿度コントロールが難しく、結露しやすくなります。
室内のみならず、壁の中などに流れ出て、壁の内側で結露してしまうケースも少なくありません。
それが長年続くと、建材が腐ったりカビが生えたりダニが発生したりして、住宅の老朽化や嫌な臭いの発生が進んでしまいます。

昔の日本家屋は“すき間”だらけでした。日本の住宅の窓が、アルミサッシに変わり始めたのが50年程前。その頃から合板やグラスウール断熱材などが普及し、住宅の中気密化が進行してきました。
しかし換気については、最近までほとんど無視されていました。

そういった経緯もあって、2003年シックハウス法が施行され、換気装置の設置が義務付けられました。
しかし、すき間だらけの家で換気装置を運転させても汚れた空気を滞留させてしまうだけで、換気をうまく機能させることは難しいものです。
換気をうまく機能させるには、気密性を高め、空気の入るところと、出るところを明確にし、空気の道をつくることです。

 

さらに、最近では地球温暖化やヒートアイランド現象、車の排気ガスやエアコンの室外機等の影響で、特に都市部は窓を開けることもできません。比較的季節の良い春でも、花粉・黄砂・PM2.5などが飛来してきます。
それに対処するには、窓を閉めたままでも快適に過ごせる家にすることが必要となってきます。

気密性が高ければ室内の空気が漏れにくく外気も侵入しにくいため、空調設備や換気システムを使って、温度や湿度調整が可能になり、結露などから発生するカビやダニなどの心配もなく、きれいな空気を保てます。
結果、省エネルギーで、年中カラっと快適で、夏は涼しく冬は暖かい、健康的な空間を維持することができるのです。


※1 気密性能は機械によって測定し、相当隙間面積 “C値”で表します。
C値とは、家中の隙間を集めた隙間面積(cm2)を延べ床面積(m2)で割ったもので、単位はcm2/m2で表します。(実質床面積1㎡あたりに、隙間がどれほどあるかを表す数値です)

[C値:cm2/m2] = [建物の隙間の総面積:c㎡] ÷ [実質延べ床面積]
※数値が小さいほど、気密性能が高いことになります。
例)実質延べ床面積150㎡の家
●C値=2.0の場合 ⇒ 家全体の隙間は 300cm2
●C値=1.0の場合 ⇒ 家全体の隙間は 150cm2
●C値=0.7の場合 ⇒ 家全体の隙間は 105cm2
●C値=0.4の場合 ⇒ 家全体の隙間は  60 cm2
●C値=0.1の場合 ⇒ 家全体の隙間は  15 cm2

※気密性能と給気口の関係

気密性能
●C値=5の場合
家全体の排気量が100m3(←単位は立方メートル文字化けするので、m3としてます) ← 給気口から入る空気量は全体で15m3(15%)
●C値=1の場合
家全体の排気量が100m3(←単位は立方メートル文字化けするので、m3としてます) ← 給気口から入る空気量は全体で50m3(50%)
●C値=0の場合(※理想の換気ですが、実際はあり得ません)
家全体の排気量が100m3 ← 給気口から入る空気量は全体で100m3(100%)